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船橋整骨院BLOG

年齢に関係なく起こる「筋・筋膜性腰痛」
2026/06/13
私の中では腰痛の一番の原因である「筋・筋膜性の腰痛」についてお伝えしてゆきます。

筋・筋膜性腰痛は、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症のような明確な神経圧迫ではなく、腰部周囲の筋肉や筋膜の過緊張、微細損傷、筋力低下、協調性低下などによって生じる腰痛です。

近年の筋骨格系研究では、「特定の1つの筋肉だけが悪い」というよりも、複数の筋肉と筋膜が連鎖的に機能不全を起こすことで疼痛が発生すると考えられています。特に重要なのが腰椎を安定化させる深層筋群です。


~最も関与が大きい筋肉~

腰部多裂筋

筋・筋膜性腰痛で最も注目されている筋肉です。

腰部多裂筋は脊柱のすぐ近くに存在し、腰椎の各椎骨を安定させる役割を持っています。慢性腰痛患者では、この筋肉の萎縮や脂肪変性が健常者よりも多く認められることが報告されています。


多裂筋の機能下が慢性腰痛の発症や再発と関連することが多いということです。慢性腰痛を改善させるには、多裂筋を再活性化する運動療法が推奨されています。さらに

多裂筋の機能改善を目的とした神経刺激療法によって慢性腰痛が軽減することも報告されています。


多裂筋の悪い患者さんが訴える症状としては、「朝起きた時の腰の重だるさ」「長時間座位後の立ち上がり時に痛む」「前屈や中腰姿勢での痛み」などが典型的です。


~脊柱起立筋群~

脊柱起立筋は背中から腰にかけて縦方向に走行する大きな筋肉です。

重量物を持ち上げる作業や長時間の立位姿勢では常に活動しています。疲労が蓄積すると筋硬結(いわゆるコリ)が発生し、筋内の血流低下や痛み発生物質の蓄積によって腰痛が起こります。

多裂筋と並んで脊柱起立筋の質的変化(脂肪浸潤や筋量低下)が腰痛患者に多くみられることが報告されています。


特に介護職や建設業、デスクワークが長い方に多い特徴があります。

~腰方形筋~

腰方形筋は骨盤と肋骨をつなぐ筋肉です。腰部側屈動作や横向きで寝ている時の初動さで最初に収縮する筋肉で、腰部筋肉をほぐす時に重要な筋肉になります。

片側だけで働く特徴があり、「片足重心」「横座り」「足を組む習慣」「片手で荷物を持つ」などで過剰に働きやすくなります。

腰方形筋が硬くなると、「腰の左右どちらかだけ痛い」「寝返りで痛い」「体を横に倒すと痛い」といった症状が出現します。

腰痛患者の筋形態を検討したレビューでは、腰方形筋も関連筋として挙げられています。


~大腰筋(腸腰筋)~

大腰筋は股関節を曲げる筋肉でありながら、腰椎にも直接付着しています。内臓の奥、背骨より前側に位置している為に簡単には触手することはできません。一部分がようやく触れられるかどうかです。

近年の腹筋ではこの大腰筋(腸腰筋)が腰痛の原因とされている為、大腰筋をなるべく使えない状態にして、腹筋運動をすることが推奨されています。

長時間座る生活では短縮しやすく、「腰椎前弯の増強」「骨盤前傾」「腰椎への圧縮ストレス増加」を引き起こします。

その結果、立ち上がりや歩行開始時の腰痛につながります。大腰筋も腰痛との関連が指摘されている筋肉の一つです。




近年の研究では、筋肉そのものだけでなく胸腰筋膜の関与が非常に注目されています。

胸腰筋膜は腰全体を覆う大きな筋膜組織で、多裂筋・広背筋・大殿筋・腹横筋などと連結しています。

この胸腰筋膜に多数の侵害受容器(痛みセンサー)が存在し、筋膜への化学刺激や機械刺激が強い腰痛を引き起こす可能性があるといわれており、筋肉よりも筋膜の方が長く強い痛みを発生させる場合もあると報告されています。


そのため筋・筋膜性腰痛では、「筋肉が硬いから痛い」というより、「筋肉と筋膜の滑走性が失われて痛みが出る」

と考えられることが増えています。


臨床的に最も多い動きのパターン、腹横筋→多裂筋→横隔膜→骨盤底筋、という体幹安定化システムが弱くなり、その代償として脊柱起立筋や腰方形筋が過剰に働くことで筋・筋膜性腰痛が起こるケースが非常に多いとされています。

その為、「腹横筋の再教育」「多裂筋の活性化」「股関節機能の改善」「胸腰筋膜の滑走性改善」
まで含めたアプローチが重要になります。

エビデンスレベルの高い研究を総合すると、筋・筋膜性腰痛で特に重要な組織は、「腰部多裂筋」「脊柱起立筋群」「腰方形筋」「大腰筋」「胸腰筋膜」
であり、なかでも現在は「多裂筋」と「胸腰筋膜」が腰痛発生の中心的な役割を担う可能性が高いと考えられています。


長くなりましたので、次回腰痛として腰部と股関節の関係、現在は、腰・骨盤・股関節をユニットとして考えていく事をお伝えしたいと思います。
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